大塚歯科医院

当院の感染予防対策

2023.07.03

歯科の感染リスクが高いという指摘はある意味では正しいと思います。ただしそれは、感染の自覚のない患者様から歯科医師やスタッフに感染するリスクで、治療を通じて患者様が感染するリスクではありません。
新型コロナウイルスの以前から、歯科は他の病原体ウイルス等の感染リスクを防護しながら診療していました。つまり、以前からスタンダードプリコーション(標準予防策)を徹底し、感染対策に最も力を入れている職業です。
当院では、日頃より感染予防の基本原則であるスタンダードプリコーション(標準予防策)にのっとった感染予防対策を徹底しています。
新型コロナウイルスは感染症法の五類感染症になりましたが、今後も二類感染症と同様の対策をおこなっていきます。
私たちは出来るだけ自分たちを防護しながら、患者様の健康を守り、かつ感染が起こらないよう精一杯の努力いたします。
その為には感染予防は私たちだけではなく患者様の協力も必要です。
体調不良の事前申告、入り口での手指消毒、待合室でのマスクの着用や手の消毒などは新型コロナウイルスのみならずインフルエンザ、各種感染症の予防にも繋がりますので、院内での感染予防にご協力お願いいたします。

当院の感染予防対策

  • スタンダードプリコーション(標準予防策)にのっとった機械・器具の滅菌。
  • ドア等の取っ手、待合室ソファー、スリッパ収納ボックスの押しボタン、トイレの水栓レバー、待合・診療スペースの床など、アルコール・次亜塩素酸にて消毒しています。
  • 3カ所(入口・受付・トイレ)に、医療用アルコールを設置しています。
    ノータッチ式ですので、直接手を触れることなく手指の消毒ができます。
  • 予約制のため、待合室で待ち時間をないように努めています。
  • 全患者さんへ検温実施(非接触性体温計)
    院内感染を防ぐために、37,5℃以上の発熱やせき、息切れ、強い倦怠感などのある方に関しましては、 ご予約のキャンセル・延期をお願いしています。
    (参照:感染拡大防止へのご理解とご協力のお願い
  • 受付での飛沫感染予防のため不本意ながらアルコール消毒対応のパーテーションでの対応・ごあいさつとなります。
    受付・ごあいさつやご説明の際も、不本意ながらスタッフもマスク着用(N95・DS2規格)したままとなりますのでご了承ください。
  • 常時換気のために待合室、診療室など、すべての窓を開けて対応しています。
    エアコンで空調し、補助で温風機、送風機を設置していますが、日によっては寒い、暑いと感じるかもしれません。ご迷惑おかけしますが、体温調節できる服装でご来院お願いします。
    窓を常時開放していますが、効率を上げるため送風機・温風機を併用しております。
  • 診察券、保険証、釣銭の受け渡しに使用するコイントレーは患者様ごとに交換し、滅菌済みのものを使用しています。清算後の金銭が気になる方は受付設置の医療用アルコールで手指消毒してください。
  • 問診表を記入されるボールペンはアルコール消毒済みのボールペンでご記入いただいています。
  • 待合の雑誌や書籍、お子様のおもちゃ等は撤去しています。必要な患者様は各自持参をお願いします。
  • 診療中、カルテ・カルテホルダーに触れる機会は少ないですが、患者様の症状、治療経過、歯周病の検査値、血圧、脈拍、経皮的動脈血酸素飽和度 (SPO2)など検査結果を記入する場合があります。患者様の口腔内にふれた手で直接記入することはなく、スタッフが記入しますが、ウイルス、細菌が付着している可能性も否定できません。院内感染防止のため、診療後、カルテ・カルテホルダーをPHMB(ポリヘキサメチレンビグアナイド)で散布・刷掃しています。
    皮脂や汗、有機物の多い場所でもPHMBの効果は低減しにくく、散布した箇所の表面に付着し、除菌・除ウイルスの力が持続しますので、再来院まで保管期間があるカルテ・カルテホルダーに用いています。
    個人情報保護のためカルテホルダーのみ掲載しています。
  • 次亜塩素酸水を噴霧する空間清浄器(e-Reflex Mist)2台設置し、待合室・診療室の空間除菌していま。


    [e-Reflex Mist]

  • 業務用空気清浄器エアロシステム35Mを設置し、清浄レベルをMAXで可動していますので、動作音が耳にさわるかもしれませんが、ウイルス、細菌、微粉塵等を除去し、清潔で安心な「クリーンな環境」で治療しています。

    [エアロシステム35M]
  • 加湿
    空気の乾燥は、細菌やウイルスの飛散に繋がります。感染予防も含め加湿器でアロマ加湿を行っています。
    西宮回生会病院HPより
    https://kaiseihp.jp/news/id_6800
  • 診療に携わるスタッフ全員に、治療用マスクはN95・DS2規格を使用、ゴーグル、フェイスシールド、ガウン着用しています。
    スタッフ一同、ガウンなど着用しているため、患者様と同じ体感温度ではありません。寒い・暑いなどありましたらスタッフにお声がけください。ご希望にお答えできない場合がありますが、できるかぎりご希望に沿うよう努力いたします。
  • 患者様ごとのコップ、エプロン、グローブ、滅菌済み治療器具の交換。切削器具も患者様ごとに交換し、使い回しはしていません。(医院設備参照)
  • 感染予防のため、治療前に消毒液による含嗽(うがい)をしていただいています。
  • 患者様ごとに診療台の消毒をしています。
  • 前の患者様の触れた場所は全てアルコール消毒してから撮影しています。

    [CT+パノラマ複合機]
  • 滅菌できない器具は、ディスポーザブル製品(使い捨て)を使用しています。
  • 口腔外バキュームによるエアロゾル・飛沫感染にも対応しています。
    目に見えない細かい粉塵(ふんじん)が飛び散らないように口腔外バキュームとよばれる歯科用の大型粉塵吸引器を導入。エアロゾル飛沫感染の防止をおこなっています。
    当院では2台設置し、歯科衛生士業務にも使用しております。

    [口腔外バキューム]

    [歯科用吸引装置(口腔外バキューム) Free-100 mini株式会社フォレスト・ワン]
  • 各器具の滅菌
    お口に入れる器具などは、すべて汚染物質、血液等の汚れを十分水洗後、超音波洗浄器、オートクレーブ、ガス滅菌,乾熱滅菌などで滅菌処理、またはディスポーザブルのものを使用しています。樹脂、プラステックなど、熱に弱い器具はオートクレーブでの滅菌は出来ませんが、当院ではこれらの器具に対してもガス滅菌(医院設備参照)にて滅菌しています。
    チェアーのテーブルハンドルなど取り外しが可能なパーツも治療後、滅菌処理をしています。
    歯を削る器具(コントラ・エアータービン等)は回転している器具を停止するとエアーが逆流し器具の中に細菌、血液、唾液等が入ります。逆流防止の為、回転停止後もしばらくエアーを出し続け、器具内に入り込まないようにする装置をつけています。
    治療後は、より効果的にするため、ケア3プラス(医院設備を参照)に装着しています。ケア3プラスは歯を削る器具の内部の全回路やギアの隅々まで、徹底的に汚れや異物を取り除く洗浄力があります。器具内に消毒液入りのオイルを強圧で送り込み、細菌、血液残留物等を強力に洗い流し洗浄、消毒します。ケア3プラスによる処理をした後、オートクレーブにて滅菌しています。
    主に使用する歯を削る器具はエアータービンよりエアロゾル発生が少ない5倍速コントラを使用しています。
    患者様に使用した歯を削る器具、バキューム管(お口の中の水分・唾液を吸引)、歯を削るダイヤモンドバー、根管治療(歯の根の治療)等、オートクレーブにて滅菌しています。
    器具は数をそろえていますので、オートクレーブ滅菌した器具を患者様へ使用しています。
    使い回しはしておりません。

    [各器具のオートクレーブ滅菌]

患者様へ「感染拡大防止へのご理解とご協力のお願い」

以下のような事項に該当する方は治療の延期及び予約の延期をさせて頂く場合がございます。ご了承下さい。

☆新型コロナウイルスや他の感染症の方
☆身内や勤務先などで新型コロナウイルスや他の感染症陽性患者が出ておられる方
☆37.5度以上の発熱のある方
☆息苦しさ、強いだるさ、高熱などの強い症状のいずれかがある方
☆発熱やせきなどの比較的軽い風邪症状がある方
☆比較的軽い風邪が4日以上続く方
☆その他、味覚・嗅覚障害などの方

当院へご来院される方は、ご協力をお願いいたします。
今後も最新の状況に合わせた万全の対策をスタッフ一同、一丸となって尽力して参ります。ご迷惑やご心配おかけして申し訳ございませんが、何卒ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
上記のいずれにつきましても常日頃より行っている感染予防対策に加え、厚生労働省、日本歯科医師会、日本医師会、日本口腔外科学会等の最新の指針や情報に基づいた対策を当院では積極的に行っています。

最後に

新型コロナウイルスは短期間での終息は考えにくく、長期間になると考えられ、痛い、腫れている、詰め物がとれた、噛めないなどは我慢しないでご連絡ください。
また、歯周病のような慢性疾患は放置すると進行が進み、誤嚥性肺炎やウイルス感染、全身疾患にも影響します。
そのため専門的口腔ケアは重要で、ウイルス感染のリスクを下げることも報告されています。
専門的口腔ケアをしっかりと行っている人はウイルス感染を起こしにくくなるということがわかってきています。新型コロナウイルスの研究はこれからですが、同じウイルスであるインフルエンザに関する研究では明らかにされています。専門的口腔ケアでお口の細菌をコントロールすることにより、ウイルスが体内の細胞に侵入しにくくなるというものです。特に歯周病菌はウイルスを体内に侵入させやすくする酵素を出すと言われています。
こんな時こそ、しっかりと専門的口腔ケアをうけることが大切です。
専門的口腔ケアをすることで、インフルエンザ罹患率や誤嚥性肺炎など、口腔内へのウイルスや細菌の付着の減少は多数報告されています。


[インフルエンザ予防は口腔ケアで]


[専門的口腔ケアにおけるインフルエンザウイルス]


[歯周病菌にご用心!]


[新型コロナウイルスに備えるために]


[インフルエンザインフルエンザ予防と歯周病菌 – 日本歯科医師会]


[ウイルス感染予防ポスター]